月別アーカイブ: 2019年9月

秋の読書に、科学の魅力を伝える本など、いかが?

こんにちは。

小学校の理科から始まる、科学の世界。
実験にワクワクした人も多いかと思います。
(私はモノが動く、力学系の実験が好きでした。)

宇宙や素粒子の世界など、
我々が日頃目にしている世界と大きく異なる世界の話は
大人になっても、ワクワクさせてくれますよね。

「科学道100冊」というウェブサイトにて、
科学の魅力を伝える本が紹介されています。

大人向け:
科学道100冊(2019) – 科学道100冊

ここで紹介されている、「世界でさいしょのプログラマー」は、絵本なので、小学生でも十分に楽しめます。天才を美化せず、ありのままに伝えようとするところに個人的に好感が持てました。
(でも、子供向けと間違えてこちらに掲載してしまったのかな?)

子供向け:
科学道100冊ジュニア一覧 – 科学道100冊

私が知っている本では、「ドーキンス博士が教える世界の秘密」などは、様々な分野の科学を一つの世界として美しくまとめており、お薦めです。子供よりも、大人の方が真剣に読んでしまいそうです。
ファインマン博士もそうですが、超一流の研究者は、分かりやすく伝えるのも上手な人が多いですね。

「ミライの授業」は、科学というより哲学まで含んだ人生論、生き方論となっていますが、素晴らしい本です。書籍の前書きでは、中学生を卒業するころの人達へ、とありますが、大人でも十分に楽しめます。著者の方は若くして最近亡くなられました。「若者にたくましく生きるチカラを身につけてもらいたい」という情熱のこもった良書を何冊も書かれていたのですが、残念です。

秋の夜長、読書にいかがでしょうか。良書だけあって、図書館に所蔵されている本も多いです。

私はこれから、偶然興味が出て借りてきていた、「星を継ぐもの」に挑みます!
皆様も、自分の生き方を見直したり、新たな気づきを与えてくれるような良書に出会えるといいですね。

Scratchに写経は効く?

写経、いったい何のこと?

プログラミング経験のない人には、訳の分からない話ですが、
プログラミングでの写経とは、
人が書いたプログラム(コード)を、
一字一句真似て書く(キーボードを打つ)、
ということを意味しています。

プログラミング技術を習得するうえで
優れた人のコードを写経する作業は
学ぶところが多く、私も未だにやります。

キーボードで文字を打ち込む、というところが大事で、
コードに目を通しただけでは、記憶に残りにくく、
自分の血肉とも なりにくいんですね。
特に、 for や if などの制御文の構造が、
手を動かすと頭に入りやすく感じます。

人間の脳は、目から得た情報だけよりも、
五感を活用して得た情報の方が
記憶に残りやすい、とは昔から言われており、
私も受験勉強で文章とイメージを
組み合わせたりして覚えていました。
(昔から物覚えが悪く、
 ただ文字だけ見せられても
 なかなか覚えられませんでした。。)

写経に限らず自分自身のコーディングでも、
似たようなところだからと思って
コピー&ペーストで修正したところは
何をやったか忘れやすいです。

そうやって考えると、この写経、
Scratchでも、効果があるのだろうか?
ということを、ふと思いました。

見本をそのまま写す、という意味では
他のプログラミング言語と一緒ですが、
他がキーボードで文字を打ち込む作業であるのに対して
Scratchは、ブロックをドラッグ&ドロップするだけ!

教室を始めてしばらく試行錯誤していたとき
生徒にScratchで見本のプログラムを写経させると、
その場では説明を理解してくれても、
後日、自分で再現できない、
というケースが間間ありました。

実はScratchのようなブロック型ツールにおいては、
写経による学習効果が、他の言語より弱いかも、
と感じています。
写経の後でいろいろアレンジしてくれれば
いいのですが、特に学び始めは
出来ることが限られていることもあり
自分から積極的にアレンジしたい
という子は多くないです。

このような経緯もあり、「Dr.+エジソン」では、
Scratchの写経は基本的に、させていません。
初めに見本の動きを見せますが、
そのプログラムを見せる前には
必ず本人の考えを聞いて
仮説を持たせてからいろいろ試してもらい、
どうしても分からない状態になって初めて
ヒントを出したり、正解パターンを見せたりします。
理解が足りていないな、と思う生徒には
コピー&ペーストで済むところも
わざと教えずに同じプログラムを作らせたり
ということもします。

これは、言われたままに進ませるのではなく、
自分で何をやったのか、すると、どうなったのか、
ということを、しっかりと意識してもらいたいからです。

そうやって、人から与えられた言葉でなく
自分自身の経験として身につけた知識だから
本質的なところから深く理解してもらえる、
と考えています。
これはプログラミングに限らず
何か新しいことをやるときには役立つ考え方なので
ぜひ身につけてもらいたいです。

ちょっと言葉では理解しづらいと思いますが、
現在公開中の動画教材:走り回るネコを見て頂ければ
どんな感じで指導しているか
感じて頂けると思います。
(動画だけだと、対面授業よりも
 かったるい感じになってしまいますが。)

なお、当然ながら
キーボードで文字を打ち込むにしても、
内容を考えずにただ記号を打ち込むようでは、
上達は見込めませんね!

要は、
どれだけ考えながら手を動かしているか、
に尽きると思います。